ぺちゃくちゃシアター

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【天沢聖司の日記③】図書館で始めて月島雫を見かけた日 《耳をすませば》

市立図書館で月島雫に遭遇した。

 

だけど向こうは俺に気付いていなかった。

 

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俺は今日は地球屋のアトリエで朝からバイオリン作りをしていた。

 

おじいちゃんと昼ごはんを食べたあと、散歩がてら市立図書館に行った。

 

図書館に向かってまっすぐ階段を降りていくときの景色が好きだ。

 

図書館で本を選んでから読書スペースに行ったとき、そこに月島雫がいた。

 

思わず向かいの席に座ったが、月島雫は振り向きもしなかった。

 

読書に夢中のようだった。

 

うっすら泣いているようにも見えた。

 

小説にそこまで感情移入できるのか。

 

ふと自分の本の貸出カードを見ると、月島雫の名前だけが書かれていた。

 

月島雫も俺と同じように、人にあまり知られていない小説を積極的に読むタイプなのだろう。

 

そこで俺は思いついた。

 

俺が読んでいた本のタイトルに気付かせれば、何か反応を示すのではないか。

 

『あの本を読む人が私以外にもいるんだ』

と思ってもらえるかもしれない。

 

月島雫に本の表紙が見えるように持ってみた。

 

しかし月島雫は気付かなかった。

 

気付いてもらいたい。

 

なんで話したこともない女の子のことがこんなに気になるのだろう。

  

どうすれば気付いてもらえるのだろう。

 

月島雫と俺の共通点は読書だ。

 

本をうまく使えないだろうか。

 

そういえば、俺は貸出カードに月島雫の名前を見つけたことであの子の存在を知った。

 

ということは、もしかしたら月島雫も同じ方法で俺の存在に気付くかもしれない。

 

月島雫が読みそうな本を片っ端から借りて俺の名前を貸出カードに残しまくるというのかどうかな。

 

ただ借りるだけでは月島雫と知り合えたときに本の話ができないのでちゃんと読まなければダメだろうな。

 

バイオリン作りと読書をどこまで両立できるか分からないがやってみよう。

 

しかし、なんでここまでして気付いてもらいたいのか良くわからない。

 

俺は月島雫が好きなのだろうか。

 

いや、まだ好きとは言えない。

 

好きになる途中なのだろうか。

 

 

とにかくまずはたくさん本を読もう。